福祉に興味を持ったきっかけを教えてください。
私が以前、手芸店を営んでいた頃に、市役所の保健センターから連絡がありまして、「片麻痺の方のリハビリに手芸を取り入れたいので協力してほしい」と相談を受けたんです。
また、別な折にも「精神科を退院された方の自立支援の協力をしてくれないか」と依頼を受け、私でお役に立つならと引き受けたのですが、それが、福祉の世界に入ったきっかけでした。
その後、田畑クリニックのディケア職員として採用していただけたことで、さらに仕事の幅が広がり、認知症の方との関わり合いが増えたことで、本格的に興味を抱き、より仕事を充実させたいと、ケアマネージャーの資格をとって、現在もこうして働いています。
ほほえみ会の良いところ、変えていきたいところを教えてください。
以前は、傳次郎院長を中心にして、個性豊かなスタッフが、「伝ちゃん祭り」など、様々なイベントを楽しんで行っていました、今はコロナの影響もあり、イベントなどもできず、困っていますが…。
でも、ほほえみ会のスタッフは、いざとなるとしっかりひとつにまとまって、行動できると私は信じています。これからは、博規理事長を中心に、まとまって行きたいと思っています。
ほほえみ会で達成したい目標はありますか?
介護支援専門員として、今までの経験を活かし、利用者様やご家族に満足していただけるような、介護や助言を行えるようになりたいと思っています。これは、「ほほえみ会」という組織があり、そこで働かせて頂いているからこそ達成できることだと思っています。
仕事で行き詰ったときの気分転換、リフレッシュ方法はありますか?
休日や用事がない時は、ひたすら寝ています!でも、時期によっては、庭に小さな畑がありますので、そこで季節の野菜を植え、成長を楽しみにしたり、時には道路の草取りをしながら、近所の方々と、世間話をしたりして、リフレッシュしています。
あと、風を感じることが好きで、風に乗ってくるいろんな音を聞いたり、匂いを感じたり、空を見上げたりしながら、季節や天気や、時にご近所さんの夕方の食卓の上にも(笑)、思いを馳せています。色んなことを伝えてくれる風に吹かれて、のんびりしていると、心が癒されます。
理事長へ伝えたいことはありますか?
ほほえみ会で働くスタッフは、それぞれに、育った環境や価値観、能力や年齢も違います。個性的で、時に、考えの違いからぶつかることもあります。
でも、他人の助けになりたい、自分の仕事が世の中の役に立つことが、喜びだ、という思いは共通しています。
互いに違いを認め合い、力を合わせていけるよう、いいチームワークを築きたいと思っていますので、我々と共に、時に笑い、時に怒り、一緒に寄り添いあって、ほほえみ会を守っていきましょう。
福祉の仕事を考えている若者へのメッセージをお願いします。
福祉の仕事は、確かに、大変な仕事です。でも、日々幸せを感じる仕事でもあります。
世の中には様々な人がいて、様々な家庭があって、悩みも事情も十人十色です。そんな手助けを必要とされている方達のお話を伺い、一緒に考え、支えていくのが、我々の仕事なのですが、長く、福祉に関わっていると、もしかして、人は皆、平等なんじゃないかな、と、思うようにもなりました。お金があっても、お金がなくても、家族がいても、家族がいなくても、障害があっても、なくても、結局、皆、悩みは尽きず、でも、日々の中に喜びもあるものです。初めてお話しした時は、暗い声で、表情で、ポツリポツリと悩みを打ち明けてくださったかたが、そのうちに、明るい笑顔を見せてくれるようになった時、笑い声を聞かせてもらえた時、「この仕事をやっていて良かったな」と、心から感じます。
福祉は、体力も要りますし、心の鍛錬も必要です、そして、決して華やかな仕事ではありません。でも、私は、人が人を支える、尊い仕事のひとつだと思っています。老い、病、生きていれば、誰にでも訪れうる、曲がり角に、福祉の手助けがあることで、人が人の尊厳を失わずに、最期までその人らしく生きていけるんだと思います。自分の心の中に、その誇りを持てる、素晴らしい仕事です。ご興味を持たれている方は、ぜひ、私たちの事業所を一度見にきてください。